プッシュ屋稼業 競馬残日録

〜修行編〜 世の中にヘンテコな稼ぎ方は数あれど……

2013-01-01から1年間の記事一覧

複勝は3連単馬券無視オヤジの受け皿なのか

「なんだ? わかったことって」 「3連単馬券が当たらないからこそ、みんな簡単な複勝馬券に戻ってきているんじゃないですか?」 「ハハ、それはちと飛躍しすぎかもな〜。確かにここ20年で、馬券の売り上げは4割減っているが、馬券全体に対する複勝の割合は3…

「このままじゃまずい!」慌てたJRAが大騒ぎキャンペーン始める

「それじゃ、こんなデータもあるが……」 「これは『馬券の売り上げ額』そのものですね?」 「ああ、そうだ。どのくらいの金額が、どこで買われているか、一目瞭然だ」 「しかし売り上げがずいぶん減りましたね〜」 「今は全盛時の6割だからな……。しかもとくに…

金杯の配当5%アップで競馬ファンはホントに馬連を買うのか

競馬がない年末。今日が日曜なんて信じられないくらいの暇かげん。かといって年末の負けのせいで、オレは遊びに行く余裕ゼロ。暇つぶしにJRAのHPを見ていると…… 「……馬連かぁ。そう言えばオレ、馬連なんて馬券、一度も買ったことないな」 「フフ、これからも…

みんな気持ちいいほど馬券で負けている

年末のテレビは特番ばかり。 それは競馬界でも同じことのようでして……。 「藤堂さん、あの番組知ってます? 『競馬場の達人』っていうんですけど……」 「フハハ、知ってるよ、byグリーンチャンネルだろ。自称有名人が毎回競馬場まで来て、気持ちいいくらい大…

強い馬は海外で走って自分の実力を誇示すればいい

世間はどうやら仕事納めらしいが、この二人は暇にまかせて夜な夜な競馬の話題で盛り上がっている…… 「有馬記念のオルフェーヴルを見て感じたんですけど、来年からあの馬いなくなっちゃって、日本の競馬は大丈夫かな?」 「フフ、8馬身差だからな。2着だって…

人気がなくても買いたいと思った馬にはなぜか一流騎手が乗っている

騎手談義はまだ続く……。 「んじゃぁ、藤堂さんの買いたい馬に(表現は悪いけど)パッとしない騎手が乗る予定になったとします。その時点で、勝負はおあずけですか?」 「うーん……そうだなあ、そういうことってあんまりない……か」 「え、気にせず馬券を買っち…

伸び盛りのジョッキーは目に眩しいけれど買うのは超一流ジョッキーに限る

話題は競艇選手から競馬のジョッキーへ移る……。 「そういえば藤堂さんって、馬の狙いは穴党ですけど、騎手は腕の確かな人を買いますね。このところ買った騎手と言えば……」 「……えーと、この一か月では……福永、丸山、ムーア、ムーア、最後に北村宏か……」 「………

競馬でもレース後の騎手のコメントがすぐ聞きたい

今日から新年5日の中山金杯、京都金杯まで競馬はなし。『陸に上がったカッパ』じゃないけど、藤堂さんは珍しく競艇のチャンネルを見ていた。 「……ああ、これ、いいな……」 「え、藤堂さん競艇もやるんスか?」 「いや、そうじゃねえけど……これっていいと思わ…

ハッピーエンドC 的中

「今週は……ホントに……惜しかった……」 「うんうん、こんなもんだ。よくがんばった。さてと……」 「わーっ、立ち上がらないで!まだまだ反省会しましょうよ、お願いだから……」 「とっとっと、おいおい、男がピーピーわめくな!……負けは負け!今日も十分勝負を堪…

2013 有馬記念 (G1)

「有馬……終わった」 「ああ、競馬ってこうでなくちゃいけないと思うよ、まったく」 「強かったなあ……」 「競馬を始めた年にいいものを見ることができて、よかったじゃねえか。胸に刻んでおけよ、オルフェーヴルの勇姿を、さ……」 「結局、有馬記念は、唯一の2…

ラピスラズリS 的中

いよいよ今年最後の競馬開催。出現キャラを分析し、明日以降の勝負へつなげたい。 「週中、全国的にだいぶ雨が降りましたよね。芝は中山も阪神も稍重スタートですか」 「久しぶりの雨だからな。先週までとはガラッと変化して、まったく別の馬場になったと考…

2013 有馬記念 調教を見る

もう寝ると言っておきながら、藤堂さんはあれから応接室のテレビでグリーンチャンネルを見ていた。「今週の調教」という、本当に出走馬の調教VTRしか流さないディープな番組があるんだ。 小さなメモ用紙をテーブルに置き、ソファに寝転がってテレビを見てい…

2013 有馬記念 キャラ展望

2013 有馬記念で穴となる別路線組の04キャラを公開!

キャラのズレを見逃さない

興が乗ってきたオレたちは「チータラ」「ツナピコ」と次々に開封しちゃって、もうつまみ祭りが止まらない。 この調子で、わからないことはどんどん聞いていこう。 「ねえ、藤堂さん、確かに先週までの中京は、4型の馬が穴を開けてきたけど、中には1頭も4型が…

1回で仕留める

男たちによる複勝談義はまだ続く…………。 「キャラが合っていればいいんだから、配当は安いけど、勝負できるよって馬もまだいるはずですよね?藤堂さんなら、その中から複勝3倍の馬を2回買って、資金を9倍にすることも可能でしょ?」 「……ころがし、か」 そう…

複勝は椅子取りゲーム

夜は仕方なく小ブタの貯金箱から200円を借り、おにぎり2個を買い出し。事務所の冷蔵庫に缶ビールと「イカクン」があったので、もちろん無断で奪取!しけた一人残念会を開くことになった。 しかしこんな晩があと5日間続くかと思うと……オレの心の中を否応なし…

2013 朝日杯フューチュリティS(G1)

結論から言うと、オレの大事な緒戦はあっけなく黒星で終わった。 「が〜〜、悔しい〜〜!なんで2頭買わなかったんだぁ!」 「ま、そう自分を責めるな。狙いは間違っていなかったじゃねえか」 そう言われても、スローモーションのようにゴール前の映像が甦っ…

2013 愛知杯(牝G3)

…… 藤堂さんが風呂から戻ってきたみたいだ。 「…………とくりゃあ……♪……フフーンだ……♪……」鼻歌も出てずいぶんごきげんだね。 「はー、サッパリサッパリ。あとでひげも剃るか……お、今日の愛知杯見たか〜」 「あ、お帰りなさい。なんか、手のつけられない荒れ方で…

複勝を狙え

昼近くになって、ようやく二人とも寝心地の悪いソファから起き出した。しばらくボンヤリしていると藤堂さんがシュッと財布から2万円を出し、ミネラルウォーターと淹れたてコーヒーと梅干しのおにぎりを買ってくるようオレに言った。 「ふわぁぁい……ん、でも1…

名馬との出会い

「ウハハ、冗談ですよ、冗談。……で結局、デジタル派の結論は出たんですよね。こうやってオレに教えてくれるってことは」 「あぁ、もちろんさ……けど最初の数年はいまいち使い勝手が悪くて、このやり方はオジャンにしたほうがいいのかなと思ったこともあった。…

自分だけの武器

小料理「志野」にて。まだカウンターに座っている二人。 …… 藤堂さんの話が終わるまでに小一時間はかかっただろうか。ちょっとでも理解できたかどうかは、実践していけばわかる。その前にもっと聞いてみたいことがあった。 「それにしても、こんな発想、どこ…

04キャラ 取り扱い上の注意

04キャラの使い方は全然難しくないが、コツとして覚えておいた方がいい事項がいくつかある。以下に記しておく。 1 その日のキャラの傾向はその日のレースを見てつかむ 自分が午後のレースしか買わないのは、レースをよく見て、その日に出やすいキャラの数字…

馬は0から4までのキャラを持つ(5)

鳥羽特別は、どんな条件のレースだったかというと、 中京競馬場 12月 1000万下 牝馬限定 良馬場 で行われた。 これをキャラ分類しやすいように翻訳すると、 ローカル競馬場 冬競馬 1000万下 限定戦 馬場がよい と読めるので、キャラの傾向を5つの数字で表す…

馬は0から4までのキャラを持つ(4)

0から4までの数字を用いた馬のキャラの分類法は、簡単さを求め、成績欄の見た目そのものを数字に置き換えている。 馬柱のうち、注目するのは 「回り別」 「競馬場別」 「距離別」の成績欄だとお話しした。 馬柱の成績欄は「1102」のように4つの数字で表…

馬は0から4までのキャラを持つ(3)

競馬新聞の馬柱には、出走馬のあらゆる情報が載せられており、様々な切り口で予想を楽しむことができる。それは毎週蓄積される簡易競馬データベースであるが、見ようによっては記号をちりばめた一種の暗号のようでもある。 競馬ファンたちは、馬柱のどこを見…

馬は0から4までのキャラを持つ(2)

さて宿題の答え合わせをしよう。 ▼時計(タイム)が早い → 時計が遅い・時計がかかる これは簡単。そのままだ。全く同義ではないが、ハイペース・スローペースもこの仲間に入れていいだろう。 ▼良馬場・馬場がよい → 重・不良馬場、馬場が荒れている タイム…

馬は0から4までのキャラを持つ(1)

【おことわり】ここからは話をわかりやすくするため、しばらくは藤堂の語りだけで進行します。 ……では、第1の馬券の奥義「 馬のキャラクター 」を解説する。もう一度断っておくと、キャラクター(以下キャラ)とは、その馬が持つ 能力を発揮しやすい得意な条…

馬をキャラで分けろ

「ふーっ、いけねえ酔ってきたあ〜、聞きたいことがあるなら早く聞いとけよぉ〜」 そんなふうに言ってても藤堂さんは大丈夫。ここからまだしっかり飲むんだし。酔ってる振りして頭脳の方は全然クリアなんだ。 「やっと競馬の話になったよ……んじゃ、今日のメ…

最後の最後に

「忘れるんですか」 「そうだ、いっさいがっさい忘れるんだ」 金ができたら競馬のことはすっかり忘れろ、というのは正論だし、分かるんだけど、藤堂さんの口ぶりからオレにはもっと別に気になることがあった。 「藤堂さん、さっきから妙に『時間がない』とか…

オレにはないもの

「よし、そうと決まりゃあ、少し競馬の話もしなきゃな」 熱いのもう1本ね、と注文してから、藤堂さんはグッとオレの方に向き直ってしゃべり出した。 「それにしてもよ、お前、競馬知らないって言ったけど、そんなことないだろ」 「え、まあ、馬券の買い方と…