馬は0から4までのキャラを持つ(2)
さて宿題の答え合わせをしよう。
▼時計(タイム)が早い → 時計が遅い・時計がかかる
これは簡単。そのままだ。全く同義ではないが、ハイペース・スローペースもこの仲間に入れていいだろう。
▼良馬場・馬場がよい → 重・不良馬場、馬場が荒れている
タイムがなぜ早いか、遅いかの理由がこれだ。馬は芝生の上を走るから、タイムはどうしても天気と芝の状態に左右される。
▼春競馬・秋競馬 → 夏競馬・冬競馬
これは格式の高いレースが行われる時期がいつなのか、と考えていただきたい。つまりG1レースがたくさん組まれる春と秋、一流馬がお休みに入る夏と冬。番組、出走馬のレベルなど、競馬の様子は全く違うものとなる。
▼中央場所 → ローカル場所
中央は東京・中山・京都・阪神、ローカルはそれ以外の競馬場をいう。だから夏競馬はローカル開催のみで進行する。競馬人なら華やかな中央場所で活躍したいのはやまやまだが、自ら進んでローカルを主戦場とする人も(馬も)もいる。
▼G1レース → 未勝利戦
いうまでもなく、レースの格式の最高峰と最下層。特に秋の未勝利最終シリーズ(俗にいうスーパー未勝利戦)は、聞くも涙、語るも涙……。
▼限定戦 → 混合戦(牡馬混合・古馬混合など)
競馬には様々な限定戦が組まれている。出走できる馬が限られるレースだ。牝馬限定、2歳、3歳限定……クラシックも限定戦である。去勢したせん馬が出られないレースもある。昔は父内国産馬限定なんて重賞もありましたな。
▼特別戦 → 平場戦
同じクラス編成でも、「××特別」という冠付き特別レースと「1000万下」としか表記されない平場レースがある。特別の方が賞金も高く、よって集まる馬のメンバーも明らかに強い。
この宿題自体は、どうということはない。
要するに、競馬は馬の優劣を決めるものだから、いろいろなことに高い→低いという順番がつくということだ。
さて今回私が使いたいと思っている0から4までの数字も、どちらが小さい数字で、どちらが大きな数字であるか、みな知っている。
宿題の答えに数字を当てはめると……。
◆
▼時計(タイム)が早い 0 →1 → 2 → 3 → 4 時計が遅い・時計がかかる
▼良馬場・馬場がよい 0 →1 → 2 → 3 → 4 重馬場・不良馬場・馬場が荒れている
▼春競馬・秋競馬 0 →1 → 2 → 3 → 4 夏競馬・冬競馬
▼中央場所 0 →1 → 2 → 3 → 4 ローカル場所
▼G1レース 0 →1 → 2 → 3 → 4 未勝利戦
▼混合戦(牡馬混合・古馬混合など) 0 →1 → 2 → 3 → 4 限定戦
▼特別戦 0 →1 → 2 → 3 → 4 平場戦
馬の特性を表す0から4のキャラ(以下『04キャラ』と略す)を文字で書くと、これがすべてになる。
もしある馬が「0」というキャラに属すれば、その馬は、
「時計の早いレース」
「パンパンの良馬場」
「春と秋に活躍」
「中央場所」
「重賞・特別戦・高レベルメンバーでも格負けしない」
という(見るからに強そうな)得意分野があると分析できる。
反対に「4」に属する馬たちは、
「時計の遅いレース」
「重馬場」
「夏や冬に活躍」
「ローカル場所」
「弱メンの集まりで力を発揮」
が得意な(見るからに個性派の)キャラだと分析できる。
0や4に偏った馬は、一番特徴の強い強烈キャラであり、この中間に、1だけど3っぽい馬、2だけど4っぽい馬なんていうのが、たくさんいる。
なぜなら 馬には最大3つのキャラが存在する から。
次回は、競争馬のどこを見て、3つのキャラをあぶり出すのかについてお話ししよう。